放射能情報について
どの情報が正しくて、どの情報が間違っているのか。放射能にまつわる様々な情報が飛び交い、何を信じればいいのか全くわからない状況である。学者の意見も2つに割れているし、国の都合のいいように情報を発する『御用学者』なる輩まで登場している。本来、国民は国が発する情報を信じるべきであろうが、今回に関しては、国の情報の多くが怪しい。国は確かに嘘はつかない。ただ、情報を国や東電の都合のいいようにコントロールしているのは間違いなさそうだ。
国は福島第一原発の事故について終息宣言したが、終息の定義を明確にしていない。再び震度7級の地震が起きて、4号機が崩壊すれば東日本全体が放射能まみれになるし、いつ臨界が起こっても不思議ではない状況において、多くの人が終息したとは思っていないが、国は終息の定義を明確にしていないから、国は嘘をついていることにはならない。放射能被爆についても、「ただちに健康に影響を及ぼすレベルではない」と発表しているだけで、3年先、5年先については何ら触れていないわけで、これも嘘ではない。また、国民の多くが内部被爆と外部被爆の差を正確に理解していないことを利用し、巧みに情報をコントロールしている。
まあ、国のやり方もわからないわけではない。馬鹿正直に情報を発すれば、日本中がパニックになる。実際、福島県の方々は、ほぼ全員が避難した方がいい状況にあることは間違いがない。しかし、それを国が認めると、間違いなく福島県はパニックになる。今すぐに健康に影響を及ぼすわけではないのだから、それならパニックを起こさない方向にもっていこうと考えるのは自然な発想である。たまたま放射能は、目視できないし、無味無臭だし、健康に害を及ぼすタイミングが遅いし、国民がパニックにならない好条件が揃っている。放射能が目に見えるものであれば、こうはいかなかったであろう。本当に放射能とは政治家や役人や東電に都合が良くできている(だからこそ、恐ろしいのだが・・・)。
そのような状況下で、我々はどうすればいいのだろうか。福島第一原発が、昨年の震災以降、多くの放射能を撒き散らし、現在も放射能を発し続けているのは間違いないわけで、避難できる方は避難するべきであろう。特に乳幼児を抱える家庭は、少しでも早くできるだけ西側へ避難した方がいい。私は都内在住であるが、やはり避難するべきであると思っている。しかし、娘が大学生になったばかりだし、かみさんは放射能に無頓着だし、体調が悪くなってきているわけでもないし、そして何よりも避難先で生活できるだけの財力がないという理由から、結局、何事も起こらないことを願いながら東京に住み続けている。福島に住み続けている方々の多くも、私と同じような気持ちで住み続けているのだと思う。
ただ、様々な角度から情報を収集する姿勢は大切である。ツイッターでは、放射能の危険性を懸命に訴えている方々もいるし、今の放射能レベルであれば安全と訴えている方々もいる。どちらが正しいかはわからないが、本当に自分や家族の身を守るのであれば、放射能の危険性を訴えている方々の情報を信じておくべきであろう。
群馬大の早川由紀夫教授は、放射能の危険性を懸命に訴えている方々の一人であり、私もフォローしているが、この方はけっこう発言が過激で、「福島県の農家をオウム信者と同じ」と述べて、一部の方々から非難されている。
ただ、ちょっと考えて欲しい。今、福島で作付けすれば、ほぼ間違いなく作物にセシウムがとりこまれる。いくら土壌を除染しても、雨が降れば再び土壌は放射能に犯されるのだ。国が設定する基準以下なら問題ないとする意見もあるが、この国の基準というのが怪しい。明らかに国民を守るというよりは農家を守るために設けられた基準になっている。というか、そもそも国が決めた基準以下であればOKという発想そのものがおかしい。国が決めた基準以下であれば、すぐには健康に害を及ぼさないかもしれないが、将来にわたって健康に害を及ぼさないという保障はどこにもないのだ。
今、農家に作付け禁止令を発すれば、金銭補償の問題が起きてくるし、国は多くの農家を敵に回すことになり、基準を甘くして作付けを認めた方が得策と考えても不思議ではない。いや、それよりも選挙における農家の票を失うことを恐れているともとれる。そちらの方が本音かな。国民の命よりも選挙の票が大切。基本的に、政治家というのはそんなものである。それでは、福島産の作物を食べないようにすればいいじゃないかと言う人もいる。確かに、放射能が気になる人は、スーパー等で福島県産と表示されている野菜などを買わなければいいのだ。ただ、料理屋が福島県産の野菜を使用していたらお手上げである。特に最近は不景気だし、野菜の品質を落とさないで安い材料を仕入れようと思えば、福島県産の野菜はうってつけである。私が料理屋の経営者であれば、法律に触れないわけだし、福島県産の野菜を使用することを考えるであろう。また、産地を偽る馬鹿者、基準以下ではないのに出荷する馬鹿者は必ず現れる。
「作物に放射能(毒)が含まれることをわかっていて作付けするのであれば、その行為は日本中に毒をばらまこうとしたオウム信者と同じである」というのが早川先生の論法である。確かに、知らずに作物にセシウムがとりこまれたのであれば仕方がないが、セシウムが取り込まれるとわかっていて作付けするのであれば、それは悪である。早川先生は、それを訴えたかったのだと思う。
早川先生の発言には、もう一つ非難を浴びている点がある。それは、農家の方々をオウム信者に例えたこと。この『オウム信者』という表現に、多くの農家の方々が傷ついたようだ。農家の方々の気持ちはよくわかるし、確かに過激である。ただ、これは早川先生の計算で発した表現だと思われる。オウム信者と表現したことで、必ず騒ぎ出す輩がいる。そうすれば、これが話題になり、余計に世間が注目するようになるわけで、少しでも多くの方々に、この事実を知ってもらいたいと考えているからと思われる。そして、早川先生の計算通りに事が運んでいるようにみえる。少しでも多くの国民にこの事実に問題意識を持ってもらうためには、自分は悪人にでも何でもなるよみたいな考えが見え隠れする。←ちょっと美化して考えすぎかな?(*^_^*)
早川先生のツィートを見ていると、確かに偏屈なところがあるし、変わり者のようにも見受けられるが、早川先生が、日本国民を守ろうという意識で情報を発しているのは間違いがない。放射能汚染に関して言えば、今の日本は、日本中が危機的状況なのだ。決して福島や東北だけではない。震災や津波の被害と混同し、福島や東北だけを哀れみ、その復興だけを唱えているおめでたい面々に、「お前らね、他人を哀れんでいる場合じゃないんだぞ」と怒りをぶちまけているようにも思う。
好き嫌いはあるにせよ、我々はこういった方々が発する情報にも積極的に耳を傾けるべきである。今、自分の身を守るためには、少しでも多くの情報を収集し、自分で勉強するしかない。そして、悲惨な状況にあるのは福島や東北だけではないということを肝に銘じ、最悪な事態に備えて行動できる体制を整えておかねばならない。我々の危機もすぐそこまで来ているのだから。
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