FC東京の低迷について考える
それにしても、まさかここまで低迷するとは思っていなかった。2003年から東京を応援しているが、真の残留争いに巻き込まれたのは初めてではないだろうか。開幕前はかなり期待していただけに、その分、ショックも大きい。
それにしても、なぜ、ここまで低迷してしまったのか。前回の記事と重複する内容も多いが、改めて低迷の原因について考えてみた。思うに、昨年の好成績(Jリーグ5位、ナビスコ優勝)が、今期は全て裏目に出てしまったということであろう。開幕前、昨期覚醒したナオ、覚醒の気配をみせていた平山への期待はかなり大きかった。ナオは15ゴールくらいあげられると思っていたし、平山も10ゴールくらいはあげられるだろうと思っていた。それが・・・・・・・・。彼らへの期待が、「カボレに代わる外国人ストライカーを獲得しなくても大丈夫」というフロントの誤った判断につながってしまったのである。
また、赤嶺もここまでゴールを決められないとは夢にも思わなかった。滑り込みで獲得したリカもFWとは思えないくらいシュートへの意識が低い。FWというよりは、攻撃的MFの選手である。結局、ボールを上手く前線まで運べても、それをゴールに流し込んでくれる選手がいないわけで、得点力不足に陥って当然の状況なのである。
ただ、FW陣が揃いも揃ってこれだけ低迷すると誰が予想できたであろうか。フロント、城福監督に加え、多くのサポも何とかなると思っていたのではないだろうか。そういう意味では、一概にフロントを非難できないと思われる。残念ながら、今のJリーグで優勝を目指すには、得点力のある外国人FWは必須なのだ。名古屋のように出場選手の半分が外国人というのも興ざめであるが、そんな名古屋が首位を走っていることを考えれば、やはり外国人選手を中心とするチーム作りがJリーグで優勝するための必要条件なのだと思われる。
城福監督が目指しているサッカーは間違っていないし、昨期の好成績は、城福監督無しでは考えられない。ただ、今期は、それが慢心につながってしまったようだ。米本の怪我は城福プランを大きく狂わせたと思うが、米本はルーキーだし、米本が抜けた穴を埋めるのはさほど難しくはない。問題なのは、城福監督がそれを徳永で埋めようとしたことである。徳永をキャプテンに任命。そして、ボランチにコンバート。確かに徳永は才能溢れる選手だし、更に飛躍して欲しいとの願いがあったと思われる。しかし、徳永が全くそれに応えられなかったのは前に書いたとおりである。結果論であるが、今野をキャプテンに任命し、今野をボランチにしていれば、全く結果が変わっていたのではないだろうか。
チームが極度の得点力不足の中、徳永がダメなら今野をボランチに上げて得点力を少しでもアップするという戦術も考えられるが、城福監督は、己の非を認めたくなかったのか、今野のCBに拘り続けた。今野のCBは確かに守備が安定するものの、高い位置でパスカットできる選手がいないため、ほとんどカウンター攻撃ができない。また、たまに徳永がパスカットしても、展開力がないからなのか足下へのパスを選択したり、バックパスしたりでチャンスの芽を潰しまくっていた。FWにボールが渡る頃には相手選手がしっかりと守備を固めた状況になってしまい、結局、FWは苦し紛れの状況でしかシュートができない。
徳永に加えて、平山への過度な期待も裏目に出た。私が思うに、平山については、変に欲を出さず、徹底してポストの役割を担わせるべきであると思う。ただ、平山は競り合いに弱く、競り合いに勝ったと思えばファールをとられる。PA内でファールをとられれば相手のPKになるわけで、それでは怖くてポストを任せられないというのも理解できる。ポストを任せられない、スピードがない、ボールが収まらない、シュートが下手・・・・・。これでは、存在意義そのものが無い。城福監督の平山への過度な期待により、赤嶺は不公平感を抱いていたに違いない。まあ、赤嶺も与えられたチャンスを物にできなかったが、結局、赤嶺は仙台へ移籍してしまった。ずっとエリートコースを歩んできた赤嶺は、「お前が我がチームのNo.1ストライカーだ」という感じで使ってあげないと活きない選手のように思われる。今、仙台では救世主と崇められているが、スタメンで使われて伸び伸びとプレイしているし、これまで東京で全くゴールを決めていなかったのに、仙台でさっそくゴールを決めた。「決めなければ使ってもらえない」との意識が、プレイを萎縮させていたのではないだろうか。平山が悪いわけではないが、平山が赤嶺の成長を妨げていたとも言えるかも知れない。
大黒をとって東京の得点力がアップした。しかし、大黒も30歳を過ぎた選手である。城福監督は、中2日であろうが何だろうが大黒を使い続けた。大黒だって、そんな使われ方をすれば疲労によってパフォーマンスが落ちる。そして、現実にパフォーマンスが落ちてしまった。
今期の暑さ、WCによる過密日程もMooving Footballに逆風となっている。それでも城福監督は頑なにMooving Footballを貫こうとしている。相手が強かろうが弱かろうが関係ない。ひたすら、Mooving Footballである。選手は、暑くて動きたくないから、Mooving Footballを逆用しようとしているようにもみられる。速くボールを前へ送れば、それだけ走らなければならない。ボールをつないで、ゆっくりしよう。東京にはそんな選手はいないと信じたいが、どうもここ最近の選手の動きを見ていると、そういう風に疑いたくもなってしまう。

