« ナオが入っていないじゃないか | トップページ | ゴール欠乏症の平山につける薬 »

2010年5月11日 (火)

岡田的23人を見て思う

ワールドカップの選出メンバーの顔ぶれに落胆を禁じ得ない。ナオが選ばれなかったことは勿論であるが、特にFWのメンバーにはがっかりである。佐藤寿人、前田といったJリーグでしっかりと結果を残している選手が外れ、ほとんどゴールを決めていない玉田、大久保、矢野が選ばれている。また、オシムは、スピードのある選手を中盤に揃えろと言っているようだが、選出メンバーを見る限り、中盤はパサーが中心であり、スピードのある選手はほとんど見あたらない。私なりに今回のメンバー選出の背景についてあれやこれやと考えてみたが、私の中では、岡田監督は「FWで点を獲ろうと考えていないのだ」という結論に至った。確かに現在の日本人FWは、ワールドカップという大舞台では、誰が出ても大差がない。佐藤や前田はJリーグでこそ結果を残せているが、中盤が封じられれば前線で孤立してしまう可能性が高い。その点、岡崎、玉田、大久保、矢野は守備に走り回るし、時に最終ラインまで戻って守備をするため、攻撃面では前線で孤立しても、守備面で大いに役に立つのだ。

もともとワールドカップ出場国の中において日本は下の下の存在であり、相手を崩してゴールを挙げることは極めて困難である。PA内で勝負するようなFWを配置しても、PA内で勝負させてもらえるような状況をほとんど作れないと考えられ、確実に1人の戦力が無駄になってしまう。

それでは、どうやって得点するのか。日本が強豪とほぼ同じ条件で渡り合えるのはセットプレイであり、岡田監督はセットプレイからの得点しか考えていないのかも知れない。俊輔と本田のフリーキックは、相手がどんなに強豪であろうが運が良ければ決まる。コーナーキックで良いボールがあがれば、トゥーリオ、中澤、岩政、そして今野が得点源になり、運が良ければ決まる。また、中盤に並べた遠藤、俊輔、本田、長谷部あたりはミドルシュートが巧い。ミドルも、運が良ければ決まる。得点はミドルやセットプレイから得て、後はFWも積極的に守備をして守りきるといったそんなプランが岡田監督の中にあるのではないだろうか。

実際、佐藤寿人、田中達也、コーロキ、石川は、スピードこそあるが守備には難がある。前田と矢野の守備力を比較すれば、確かに矢野の方が上であり、そのように考えれば、前田が選ばれずに矢野が選ばれたことも納得できる。今回のFWメンバーで、守備に難があるのは森本だけである。森本は、若手も選んでいるんだよというアピールだけで選ばれているのかもしれない。実際、選ばれたFW陣の中で、森本だけが異端の存在である。

岡田監督は、日本サッカー協会にかなり不信感を持っており、どんな成績を収めようが南アフリカ大会を最後に代表監督を辞任するようだ。そうなると、次のワールドカップや次に続く選手のことなど考える必要が無く、そうすると川口>西川の選考も理解できる。岡田監督の中では「リーダーシップ>若手に経験を積ませる」という結論に至ったのであろう。Jリーグも日本サッカー協会も今ひとつ代表に協力的ではないし、思うように代表選手を招集して練習することもできず、岡田監督は、連携・連動といった練習がほとんどできない状況に大きな不満感を抱いていたに違いない。

岡田監督については、顔もサッカーも好きではない。ただ、限られた時間の中で、強豪国の守備陣を崩すような戦い方ができるようなレベルにチームを高めることは不可能であるし、日本のFW陣をみる限り、個人技で負の状況を打開してシュートまで持って行けるような選手がいないことも事実である。確かに、同情の余地はある。そんな孤立無援の中での苦渋の代表選出ともみられ、そのように考えれば、何となく今回のメンバーが理解できるような気がする。一番日本サッカーの現実を見据えているのは岡田監督なのかも知れない。

確かに運が良ければ1勝1敗1分けで予選を戦うことができるかも知れない。ただ、とてつもなくつまらないサッカーに終始することは間違いないであろう。

|

« ナオが入っていないじゃないか | トップページ | ゴール欠乏症の平山につける薬 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。