カボレの移籍は本決まりのようである。とても、極めて、誠に、あまりにも、この上なく残念である。東京関係の掲示板を見ると、「仕方がない」的な意見が多い。胸スポンサーの撤退が決まったこと、移籍に関するルールの変更により、来期の契約更改で選手に多額の年俸を用意しなければならないこと等が影響し、5億円の違約金は、東京のフロントにとって、渡りに船ということなのであろう。多くのサポがそういったクラブの状況を理解しているためか、「何としてもカボレを引き留めよう」みたいな動きはみられない。確かに仕方がないのだが、今ひとつ釈然としない。
思い起こせば2年前、「東京がKリーグの得点王の獲得を狙っている」という噂が流れ、連日入団決定の記事を探してネットと睨めっこをしていた。カボレの入団が正式に決まった時は、本当に嬉しかった。韓国チームから恨まれ、法廷闘争になるのではないかとか、国際問題に発展するのではないかとか言われていた。移籍金以外にも、裏でいくらかお金を支払ったのではないだろうか。それほど苦労して獲得したカボレであったが、Kリーグ時代のような活躍をできず、ちょっと拍子抜けしていたのは事実である。今年は、チャンスを作るところまではいくけど、シュートをはずしまくっており、何とも複雑な心境であった。
そんなカボレだが、「スタメンから外せ」とか、「つかえね~」とか言うサポは一人もいなかった。なぜか、毎試合「今日こそは大爆発するのでは・・・」という期待を抱かせてくれた。そして、献身的なプレイに心を打たれた。あれだけ攻守に走り回れば、ある程度決定力が落ちるのも仕方ないだろうと多くの人が思っていたのではないだろうか。カボレ休火山の爆発はいつだろうかとずっと待ち続けていたが、結局、小爆発はあれど、大爆発しないまま中東へ移籍となってしまった。ここのところシュートが決まり始め、何となく大爆発しそうな気配が感じられていた時だけに、本当に残念である。
人柄の良さは折り紙付き。強面の顔に似合わず、笑顔が可愛いし、とても優しい。真面目そうだし、ある意味、東京に合っていた選手だったと思う。ルーカスも人柄が良くて真面目な選手だったが、私なりの総合評価としては、カボレ>ルーカスである。シュートは確かに下手だけど、「ちょっとフリーにしたら決められる」みたいな存在感はあった。他の選手を活かすという意味でも、かなり効いていたと思う。中東のリーグのことはよくわからないが、多分、Jリーグほどプレスが強くないだろうから、カボレであれば大爆発するかもしれない。中東でも頑張ってもらい、大儲けして東京の胸スポンサーになってほしいものである。
翻ってこれからの東京はどうなるのか。新たな外国人FWの獲得は期待できないから、これからは平山、赤嶺、近藤の日本人FWに頑張ってもらわなければならない。決定力という点では、もともとカボレに決定力があったわけではないから、それほど低下することはないと思う。ただ、攻撃の迫力が低下することは否めない。
攻撃の迫力を維持するためには、決定力No.1のナオに、引き続き外国人選手並の働きをしていただかなければならない。ここのところ、宇宙開発のシュートが多いのが心配だが、絶好調時のナオに戻ってもらわなければカボレの穴は埋まらない。とにかくナオには、怪我をすることなく頑張って欲しい。
平山については、もう一皮むけてもらう必要がある。昨年と比べて、動きはかなり良くなったし、チャンスメイクできるようになった。あとは決定力であるが、前に「岡崎と平山」でも書いたように、平山に足りないのはゴール前に飛び込む勇気である。昨日の清水戦のゴールは見事であったが、もっとゴール前に飛び込む姿勢を見せなければゴールの量産は期待できない。ゴール前に飛び込む練習をくり返し、身体が自然に反応するようになってほしい。
そして、赤嶺。私が大好きな赤嶺。カボレがいなくなって、一番チャンスを与えられるのが赤嶺ではないだろうか。何と言っても、昨年のチーム得点王である。もしかしたら、赤嶺だけはカボレの移籍を喜んでいるかもしれない。赤嶺は、出番に飢えていたはずだ。近藤の調子は今ひとつだから、これからの試合は、赤嶺と平山の2トップになる可能性が高い。是非とも平山がPA内で競り勝って落としたボールに赤嶺が飛び込むというプレイを確立して欲しいものだ。赤嶺が昨年並みの活躍をできるかどうかが、今後の東京の浮沈に大きく影響するであろう。赤嶺フアンの私としては、是非ともこのチャンスを逃すことなく頑張って欲しいものである。Jリーグも残りの試合数が少なくなってきているが、最低でも6ゴールは挙げて欲しい。
近藤には裏を取る動きを徹底的に磨いて欲しい。カボレみたいに爆発的なスピードは期待できないが、もう少し身体を絞れば、十分戦力になると思う。
JFK監督の戦術をそのまま踏襲するのであれば、スズタツがスタメンで使われるようになる可能性もある。ナオとスズタツが、前線で変幻自在に動き回り、相手を撹乱するという戦法もなかなか興味深い。
そして、彼らを活かすためにはセンタリングの精度を上げなければならない。長友、徳永、椋原、ナオ、羽生には、センタリングの精度の向上に向けて、常に居残り練習をして欲しい。
FWが日本人だけであれば、どうしても決定力という点で難がある。それは、あれほどいいサッカーをしていても勝てないマリノス、何だかんだで勝ってしまう川崎の成績を見れば明らかである。ナビスコ決勝の相手は、外国人3トップの川崎。日本人FWだけでも勝てると言うところを見せてやろうではないか。