7節を終えて
今期のJリーグも7節を終えた。まだ始まったばかりではあるが、チームによっては早くも「降格」という2文字がちらつきはじめている。上位をみると、浦和、新潟、鹿島、名古屋、山形、ガンバであり、昨年の成績を考えると、浦和、鹿島、名古屋、ガンバは順当であり、新潟、山形はサプライズといったところであろうか。新潟は、昨シーズン、残留争いを繰り広げていたが、FWの補強が見事にはまり、上位に来ている。J2だった山形には、素直に拍手を送りたい。お見事である。
一方、下位をみると、大分、柏、千葉、横浜、磐田、東京であり、昨年の成績を考えると、千葉、磐田は順当であり、大分、東京はサプライズといったところであろうか。大分と東京はほとんど補強をしなかったこともあり、しっかりと弱点を補強をしたチームにあっという間に追い越された。このように、今のJリーグは上位から下位まで力が均衡しており、ちょっと手を抜くとすぐに下位に沈んでしまう。
今期から、下位3チームに入ると自動的にJ2に降格することになったが、J2は試合数も多いし、全国津々浦々遠征にいかなければならないし、クラブ、選手、サポーターともかなり大変になる。また、J2に落ちると、主力がごっそり抜けるケースも少なくない。J1のチームは、とにかくJ2に落ちないために必死に戦うわけであり、優勝の目が無くなったチーム同士の対戦であっても、消化試合にはならない。降格という制度が、J1の多くの試合を盛り上げていると言っても過言ではない。ただ、この降格という制度が、その一方でJリーグにマイナスに働いいるのも明らかである。というのは、常に必死に戦わなければならないことは良いことだとは思うのだが、若手育成の妨げにもなってるのだ。常に必死な戦いを求められるから、なかなか若手を試す機会がない。特に弱いチームほどその傾向が強い。確かに優秀な監督であれば、そのような中でもうまく選手をやりくりして若手を育てていくのかもしれないが、余程チーム力があるところでないと、なかなか若手を使うことはできない。
FC東京を例に挙げると、現在、限りなく降格圏に近づいている。大分戦で梶山がPKを決めてくれて、ちょっと順位を上げたが、今の戦い方をみていると、とても上位を狙える状況ではない。優勝できないのなら、今期は椋原、吉本、米本、田邊といった若手をどんどん先発で試してほしいが、ここまで低迷すると、大竹ですら昨年と同じようにジョーカー的な使い方で終わってしまう可能性が高い。先日の千葉戦で米本を先発で試し、それなりに活躍してくれたが、降格圏の順位になっても米本を使うことができるであろうか。鹿島の大迫、浦和の原口や山田はどんどん使われているのに、田邊に至っては、これまでナビスコカップで1回だけベンチ入りしただけである。弱いチームの若手は、かなり良いパフォーマンスをみせない限り、なかなか実戦で使ってもらえないであろう。
以前、ナビスコを若手主体の大会にしようという提言があったが、これも若手育成への危機感からでてきたものであり、とにかく今のJリーグは、若手の育成が大きな課題となっている。
また、J2は、チーム数が飽和状態に近づきつつあるが、Jリーグ入りしたいクラブチームはまだまだある。そこで、そろそろ2リーグ制を検討してみてはどうだろうか。J1とJ2というのではなく、野球のセリーグ、パリーグのように、同格のリーグを2つ作るのである。イーストリーグ、ウエストリーグでもいいかもしれない。かつては客を呼べるクラブチームが関東に集中していたが、今はガンバや名古屋など、関西にも客を呼べるクラブチームが育ってきている。それにJリーグは地域に根づいているから、野球みたいにリーグによって人気に大きな差が出る可能性は少ないであろう。J1とJ2を混在させるため、チームによって力量にかなり差がでる可能性があるが、それはヨーロッパのリーグをみてもわかるように仕方がないことだと思う。
降格がなければ、優勝や賞金圏の可能性が無くなった段階で、どんどん若手を使って育てることができる。「今期は若手の成長を第一に考えよう」といった戦い方もできる。更に、ピークを過ぎたベテラン選手の出場機会も増えるのではないだろうか。また、カップ戦の在り方も議論されているが、カップ戦を2リーグの交流戦に位置づければいい。天皇杯とナビスコを合体し、2リーグを併せたカップ戦にするのだ。
気になるのは、前述したように消化試合が増えること。やる気のない戦いが増える可能性は、確かに高い。頭の痛い問題である。しかし、やる気のない戦いをしていれば、サポはどんどん減るだろうし、若手も育たない。例えば順位によってAクラスとBクラスを作り、Aクラスの順位に入ったところだけがカップ戦に出場できる権利を得るようにしてはどうだろうか。工夫次第でクリアできる課題だと思うのだが・・・。
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