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2008年7月15日 (火)

羞恥心

今、「羞恥心」という名前の3人組のユニットが大人気である。島田紳助が司会するクイズ番組から飛び出したお馬鹿3人。あまりにもお馬鹿だったことが幸いして売れたわけだから、世の中、何が幸いするかわからないものである。

この羞恥心という言葉を聞いて、1人の友人のことを思い出した。彼と知り合ったのは、私が新卒で入社した某医療機器メーカーでだから、かれこれ20年以上の付き合いになる。

その会社で、彼と私は同期入社だったわけだが、ひょんなことから一緒に労働組合の執行部の仕事をすることになる。それにあたり、労働大学という名の3泊4日の研修を受けなければならないということで、研修内容について何も知らされないまま、彼とともに岡山の山奥へ行かされた。行ってビックリ!!!それは、根性を養うための研修(まあ、地獄の訓練みたいなもの)であった。3泊4日といっても、その間、一睡もできないわけで、0泊8日とも言われていた。ひたすら講義、トレーニング、グループワーク、エールの練習のくり返し。

到着してすぐに講義。これがつまらない講義で、すぐに睡魔が・・・・・ZZZZZZ・・・と寝てしまうと、見回りの講師にすぐにハリセンで頭を叩かれる。ハリセンだから、大して痛くはないが、バシーっという音が凄い。思わず飛び起きてしまう。

トレーニングは、外にグラウンドがあり、そこをひたすら走らされた。季節は冬だったため、寒いし眠いし、早朝のランニングは非常に辛かった。とにかく「声を出せ」と言われ、大声を張り上げながら走らされた。エールの練習でも大声を出さなければならず、2日で声が潰れた。

グループワークは、色々な会社から研修生が来ており、7人くらいで組まされた。中には、グループワークの課題を全くこなせない奴がいて、1人でもできなければ連帯責任と言うことでグループ全員で再度グラウンドを走らされた。これは課題ができない奴が可哀想であり、申し訳ない気持ちから泣いている奴もいた。

極めつけは最終日のゲーム。なかなか考えられたカリキュラムで、疲れて眠くて仕方がない最終日に、どこだかの大学教授とその教え子(これが可愛らしい女子大生)が来て、一緒にゲームをやるのだ。女子大生を見た途端、眠気が吹っ飛ぶことは勿論、突然、全員の目がらんらんと輝きだした。ただ、このゲームというのがいただけない。カードを駆使したつまらないゲームなのだが、負ければ服を1枚ずつ脱がねばならないのだ(残念ながら、女子大生は脱がない)。

ゲーム中、突然、大学教授の大きな声が聞こえてきた。「脱げと言ってるだろ!!!」。1人の研修生が散々ゲームで負け、最後のパンツまでも脱がなければならない事態になっていたのだ。その研修生は、女子大生もいることだし、恥ずかしさからパンツを脱ぐことができずにもじもじしていたところ、大学教授の雷が落ちたのである。結局その研修生はパンツを脱ぎ、パンツで股間を隠していたところ、その大学教授はパンツを奪い取ってしまった。「やばい。これはまじだ。まじで負けられない。」と思っていたところに、突然私の友人の声。「パンパカパーン。ただ今、私こと○○○○は、ゲームに負けてすっぽんぽんになりました!!!」。そして、いきなり女子大生の前で腰振りダンス。大学教授は、「脱げ!!!」と言っていた手前、彼のこの行為を止めることができず、苦笑いしていた。女子大生は、予想外の展開に逃げまどっていたことは言うまでもない。

パンツを脱げずにもじもじしていた奴がとてつもなく格好悪く見え、私の友人の何と格好がいいことか。何とも言えない感動を覚えた。その時、私は「こいつを一生の友としよう」と心に誓った。その後、私はゲームに負けてもいないのに自らすっぽんぽんになり、彼と一緒に腰振りダンス。気がつけば、周りのほとんどの奴がすっぽんぽんになり、腰振りダンスをしていた。特殊な環境下で気持ちが高揚していたこともあるが、とてつもなく楽しかったのを覚えている。後になって聞いたことだが、そんな事態はこれまでの労働大学の長い歴史の中でも前代未聞と言うことである。

結局、そのゲームは、羞恥心を捨てることを目的としたものだったわけで、その大学教授は、自分のゼミ(心理学のゼミ)の女子大生を連れ、我々に「自ら恥をかく人間になれ。恥をかくことを恐れるな。」ということを教えに来ていたのだ。結果、すっぽんぽんになって腰振りダンスをした面々は全員が「優秀者」に選ばれていた。

ちなみに、私の友人は今でもその医療機器メーカーに勤務しており、イギリス、ベルギー、米国など世界を股にかけて活躍している。

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