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2006年7月13日 (木)

いじめについて1

先日、友人から電話があり、いじめについての相談をうけた。“どうも娘がいじめを受けているらしい”という。中学2年の娘さんである。顔は美形、スタイルもよい、成績は学年で1~2位を争う実力、運動神経も良い・・・ってなわけで、非の打ち所がないじゃん。「そんな子がなんでいじめられるの?」と聞いたら、「わからない」との返事。

私は、いじめについて考えるとき、勿論いじめる側の方が悪いのであるが、いじめられる側の非も必ず考えるようにしている。肉体的な欠陥をついたいじめ、人種差別によるいじめ、貧富の差によるいじめ等は明らかにいじめる側に問題があるのだが、それ以外のケースをよく調べていくと、意外にいじめられる側にも問題があるケースが多い。また、学校の立場として、いじめられる側を悪く言えないため、どうしてもいじめる側だけを叱りつけて終わってしまう。

いじめられる側でよくあるケースが、すぐ自慢する子である。何かにつけて自慢する子は、間違いなく嫌われる。また、威張る子、すぐ暴力を振るう子も嫌われる。そして、おとなしい子や不潔にしている子等は、ストレスを発散したいいじめっ子の対象になりやすい。おとなしい子は別にして、通常は何か他の者に嫌な思いをさせる特性をもっていて、それをきっかけにいじめられるのである。基本的に、明るく陽気な子でいじめられる子はいない。また、いじめられる子は、自分で気づかないうちに他の者に嫌な思いをさせているケースが多く、自分では、なぜ、自分がいじめられているかわからないのである。

相談の娘さんは、色々と話を聞くと、小学校卒業時に中学受験をし、非常に熱心に勉強をしていたのだが、性格の弱さから滑り止めを含めて受験した8校全て落ちてしまったとのことである。その時の母親の落ち込みは激しく、本人もかなり落ち込んでいたらしい。その子に直接話を聞いたわけではないので、事実は不明であるが、ここで考えられるのが、彼女は不本意な気持ちで公立中学へ進み、その気持ちが他の生徒たちに伝わってしまった可能性があるということである。つまり、「私はこんなところに来るべき人間じゃないのよ」「あなた達と私は違うのよ」といった考えが、心のどこかに潜み、それが知らず知らずのうちに同級生に伝わってしまったのである。本人はそのように思っていないつもりでも、いつのまにかそういった思いが出てしまう可能性は否定できない。実際、私立の中学を落ちて公立に進んだ子がいじめられるケースとして、最も多いパターンのようである。この場合、親は「公立へ入ったから(レベルが低い奴がいっぱいいるから)、うちの子がいじめられるんだ」と考える。

まあ、中学から私立を受験させるような親の発想はこの程度だと思うが、これは明らかに自らいじめられる原因を作っているわけであり、いじめられる側に非があるのである。そして、親も周りの親に対して「うちの子はこの中学に来るはずじゃなかったのよ」と吹いて廻っている可能性は十分にある。前に「いじめっ子、いじめられっ子を作るのは親である」と書いたが、親によるストレスが原因で他の子をいじめたり、いじめられたりしている子は、かなり多いと思う。ストレスがたまれば何か自慢することでストレスを発散する、威張って発散する、暴力を振るって発散する・・・こういったことで、いじめる側にもいじめられる側にもなるのである。

中学から私立を受験するのは勝手だが、子供に「公立はアホ」といった教育をしてはならない。私はお受験大嫌い派だが、自分の娘には誇りを持って公立へ行くように指導した。前にも述べたが、そもそも公立とは様々な人間が来るところであり、だから人生勉強になるし、楽しいのである。ただ、本気で楽しむには、明るく陽気な性格でなければならない。陽気で明るい性格であることが、公立で楽しむための必要条件である。うちの娘が陰気な性格なら、公立では楽しめないから私立に行かすことも考えたかもしれないが、陽気なので「これなら公立でも大丈夫」ということで胸を張って公立へ行かせた。「私立に行く必要が無くて、本当に良かったな」と何度言ったかわからない。「公立はアホ」という教育をしていて、やむをえず公立になってしまったとき、子供は「なぜ、俺がアホの仲間入りをしなければならないんだ」と思ってしまうであろう。大学生なら東大落ちて「おれはここにいるべき人間じゃないんだ~」といっている奴がいても、「仕方ね~だろ」で済むが、未熟な中学生の場合、いじめに発展する可能性は十分にあるのである。

だから、私は小学生・中学生レベルで、子供同士の格付けにつながるお受験というものが大嫌いなのであるが、さあ、それでは自分の子がいじめられたらどうすればいいのだろうか?それは次回に述べたいと思う。

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